「ここは本当にニュージーランド?」
思わず目を疑うような、ヨーロッパ・アルプスのような景観が広がるトレイルが南島にあります。
それが、Rob Roy Glacier Track(ロブ・ロイ・グレイシャー・トラック)。
森の中を歩き、つり橋を渡り、川の音を聞きながら進んだ先には、氷河と滝が織りなすダイナミックな景色が待っています。観光地とは一味違う、まさに“自然が作り出した芸術”を体感できる場所。
何度でも訪れたくなるような絶景が、そこには広がっていました。
この記事では、そんなトレイルの魅力と、アクセス時に気をつけたいポイントを詳しくご紹介します!
基本情報まとめ:距離・所要時間・難易度は?
Rob Roy Glacier Trackは、ニュージーランド南島のマウント・アスパイアリング国立公園内にあります。往復約10km、所要時間は3〜4時間ほどのコースで、高低差はあるものの、道はよく整備されていて、初心者でも挑戦しやすいトレイルになっています。
トレイル序盤は広大な牧草地から始まり、吊り橋を渡ると森の中へ進みます。苔に覆われた木々の間を歩きながら、清流の音や冷んやりした空気を感じることができます。途中では、氷河から流れる川や、切り立った崖のダイナミックな景色が広がり、ワクワクがどんどん膨らんでいきます。
終点では、Rob Roy Glacier(ロブ・ロイ氷河)が目の前に現れます。氷河から溶け出した水がいくつもの滝を生み出し、その圧倒的な景色に胸が高鳴ります。
項目 | 内容 |
---|---|
トラック名 | Rob Roy Glacier Track (ロブ・ロイ・グレイシャー・トラック) |
場所 | ニュージーランド南島/マウント・アスパイアリング国立公園 |
距離 | 往復約10km(片道5km) |
所要時間 | 約3〜4時間(往復) |
標高差 | 約470 m(最低約370 m→最高約765 m) |
難易度 | 中程度(後半に少し登りあり) |
スタート地点 | Raspberry Flat Carpark |
装備 | ハイキングシューズ推奨。未塗装のため、4WDや車高が高い車で行くのがおすすめ。 |
アクセスの注意点:未舗装30kmのロードに挑む!
スタート地点であるRaspberry Creek駐車場にアクセスするためには、ワナカから約30kmの未舗装道路を慎重に進む必要があります。道中は砂利道が続き、運転には十分な注意が必要です。
途中には「Ford(フォード)」という看板が何度も現れます。

これは浅瀬を意味し、浅瀬の川を車で渡るポイントを意味します。
晴れが続いた日でもFord(浅瀬の川を渡る場所)がいくつもあり、油断は禁物です。
特に雨の後は増水することもあり、車での通行が困難になる場合があります。事前に天気予報や道路状況の確認をおすすめします。


私が訪れたのは、晴れの日が続いていた夏(1月)でしたが、それでも道中には浅瀬の川(フォード)が7ヶ所ほどありました。私の車は4WDだったため問題なく通行できましたが、車高が低い車や2WDの場合は注意が必要です。雨の後はさらに増水して通行できなくなることもあるため、天候と路面状況は事前に確認しておくのがおすすめです。
また、広大な牧草地では牛や羊が道路を横切ることもしばしば。

トレイルの見どころ
・Raspberry Creek Carpark(スタート地点)
駐車場には簡易トイレがありますが、水道はないので、手洗い用のウェットティッシュや飲み水は忘れずに。また、トイレットペーパーは設置されていることが多いですが、念のため持参が安心です。

トラックの入口には、ケアの置物があり、ニュージーランド南島にしか生息しない希少な鳥「ケア(Kea)」に出会えるかもしれないワクワク感を高めてくれます。鮮やかなオレンジ色の羽を広げて空を舞う姿や、木の上から様子をうかがうようにじっと見てくる姿は、とても愛らしく印象的です。ケアは世界で唯一の「高山性のオウム」で、好奇心旺盛で人懐っこい性格。ときには登山者のリュックや車にちょっかいを出してくることもあるそうです。


・Swing Bridge(約10分)
最初に現れる大きな吊り橋で、ここから本格的なトレッキングが始まります。足元には透き通ったマトゥキトゥキ川が流れ、風や川の音が心地よく響きます。橋の上からは、切り立つ山々と美しい谷の景色が広がり、一気に冒険気分が高まります。

・原生林の中を進むトレイル(約15分)
吊り橋を越えると、苔に覆われた静かな森の中をゆっくりと登っていきます。森の空気はひんやりと澄み、周囲には鳥のさえずりや川の音に包まれながら、日陰で涼しいトレイルが続きます。

・Lower Lookout(約45分)
森を抜けると視界が一気に開け、氷河や滝が見え始める最初の展望ポイント。ここからは少しずつ上り坂になり、体力を使う場面も出てきますが、横に見える絶景を励みに歩くのが楽しい区間です。ここで折り返す人も多いですが、余裕があればぜひ先へ!


・Upper Lookout(約1時間30分)
トラックの終点にある展望ポイント。森を抜けると、まるでアルプスの山岳地帯のような開けた風景が広がり、正面にはロブ・ロイ氷河が現れます。氷河の迫力を間近で感じられ、その壮大で静かな景色に思わず言葉を失うほど。周囲には氷河の溶け水による滝がいくつも流れ落ちていて、自然の力強さと美しさを体いっぱいに感じられる場所です。



私は、写真を撮ったり、自然をじっくり感じながら進んだので、行きに2時間半、帰りに1時間半、山頂でも1時間の休憩を取ったので全体で4時間半ほどかかりました!
【番外編】絶景と一緒に楽しむ!私の山ごはん
ハイキングの魅力といえば、壮大な景色や澄んだ空気の中を歩くことですが、私にとってもうひとつ欠かせない楽しみがあります。
それは、「山で食べるごはん」です。
ハイキングの計画を立てるときは、持って行くランチを考えるのも私の楽しみのひとつ。見晴らしのいい場所で、好きなものを食べながら過ごすひとときは、歩き疲れた体を癒してくれる特別な時間です。
この日の私の「山ごはん」は、、、
ワナカのパイ屋さん「The Doughbin Bakery」で購入したステーキ&ベーコンパイ。
地元でも人気のベーカリーで、いくつかの賞も受賞しているのだとか。
朝6時からオープンしているので、当日朝に立ち寄って買ってから向かいました。
この日のランチ場所は、氷河湖を目の前にした絶景スポット!
静かな山あいで、氷河の流れと滝の音を聞きながら食べるパイは、贅沢なひとときでした。

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